おしりの痒みの治療
おしりの痒みの原因は便ですので、便が肛門に溜まったり残ったりしないように、毎日便をすっきり出すことが重要になります。これは、ある意味では便秘を改善することとも云えます。
便秘の中には直腸性便秘というものがあります。これは、たとえ便がすっきり出たと思っていても、実際にはすっきり出ていない状態のことをいいます。この直腸性便秘を治さなければ、いくら肛門の外側から軟膏を塗っても一時的に痒みが治まるだけであり、それでは根本的な治療にはならないのです。
便秘を改善する方法には個人差がありますので、自分に最適な改善方法を見つけることが大切なこととなります。肛門掻痒症の症状がひどく痒みが我慢できない場合には、ステロイド外用剤を使用しましょう。ステロイドには副作用があると心配する人もいるかも知れませんが、正しい使い方をすれば副作用が表れることはありません。
ただし、あまり長期的に使用しているとステロイドが癖になってしまい、それから離脱できなくなってしまう恐れもあります。また、ステロイドの使用を急に止めてしまうとリバウンドが起こることがありますので、薬の濃度を落としながら徐々に止めていくのがベストな方法です。
途中で塗るのを忘れたり、塗るのを止めたりすると治療が振り出しに戻ってしまう場合もあります。最終的に痒みが治まったとしても、完全に治ったとは限りませんので、確認の診察は受けたほうが良いでしょう。